准看護師は、正看護師とほぼ同じ内容の業務を行い、病院やクリニック、訪問看護事業所、老人ホームなどを職場とします。それでは、准看護師のまま働くメリットとデメリットには、何が挙げられるのでしょうか。

准看護師になるメリットは、何といっても資格が早く取得できる点です。資格取得の方法はいくつかありますが、最短なら中学卒業後、准看護師養成所に2年通えば可能となります。学校に通う期間が短ければ、その分費用も安く抑えられることにつながり、とにかく早く手に職をつけて働きたい人には理想的な資格でしょう。また、スケジュールさえうまく調整できれば、働きながらでも資格取得を目指せます。

一方デメリットは、正看護師と同じ業務内容、業務時間であっても給料に差が出てしまうことでしょう。そもそも、正看護師は厚生労働大臣が発行する国家資格であるのに対し、准看護師は都道府県知事が発行する資格です。基本的に、正看護師や医師の指示がなければ、業務を行えません。また、准看護師から正看護師へ指示はできず、経験を積んでいてもキャリアアップしにくいのが現実としてあります。どれだけ仕事ができても、准看護師というだけで管理職に就けないのです。

なお、管理職を目指したい場合は、正看護師にステップアップする方法もあります。学校へ2年通ってスクーリングや実習を受け、さらに国家試験にも合格しなければいけないので、決して簡単ではありません。しかし、制限がなくなるため、看護師として仕事の幅が広げられます。